●点眼薬による近視抑制治療について
当院では小児期における近視の進行抑制を目的とした点眼治療を行っております。この治療は参天製薬「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」を1日1回就寝前に点眼することで、現在の近視の進みを抑制する治療法です。


「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」は参天製薬とシンガポール国立眼科・視覚研究所であるシンガポールアイリサーチインスティテュートにより共同開発され、2024年12月に厚生労働省より製造販売が承認された点眼薬です。
●近視の進行抑制が大切な理由
子どもの近視は、眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことが主な原因です。近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度、眼軸長が伸びてしまうと戻ることはありません。最近の調査で、近視が緑内障や網膜剥離などの眼の病気に将来かかるリスクを上昇させることが明らかになってきました。そのために小児期に眼軸長の伸びを抑える事(=近視の進行を抑制すること)はとても重要となります。

●リジュセアミニ(低濃度アトロピン)の効果
リジュセアミニ点眼薬は、眼の奥行きを伸ばす原因となる「ムスカリン受容体」という部分に働きかけ、眼軸の伸びを抑えることで、近視の進行を抑制する効果が期待されています。

✔ 日中の瞳孔(黒目)の大きさに対する影響は許容範囲ですが、まぶしさを感じる場合はサングラスを使用することでまぶしさを軽減することができます。
✔ 目の遠近調節機能(手元を見る作業)にほとんど影響を与えません。そのため、近見視力の低下にあまり影響を与えず、近用の眼鏡はほぼ必要ありません。
✔ 毎日必ず就寝前に 1滴点眼するだけの簡単な治療法です。
●治療スケジュール・費用
検査後、適応と判断されれば治療開始となります。副作用等がなく、治療継続に問題なければ、定期的に効果をモニタリングします。事前予約は不要です。検査・薬剤費用は全て自由診療(公的医療保険の対象外)となります。
治療スケジュール | 費用(税込) |
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初回 | 診察・検査費用(2,000円)+点眼薬費用(4,200円/箱) 検査項目:視力、屈折、(調節麻痺下)、眼軸長、前眼部 |
2回目(初回から1ヶ月後) | 診察・検査費用(2,000円)+点眼薬費用(4,200円/箱) 検査項目:視力、屈折、眼軸長、前眼部 |
3回目(初回から3ヶ月後) | 診察・検査費用(2,000円)+点眼薬費用(4,200円/箱) 検査項目:視力、屈折、眼軸長、前眼部 |
※3回目の治療以降は3~6ヶ月毎の定期的な通院が必要です。
診察・検査費用(税込2,000円)+点眼薬費用(30日分 税込4,200円)が必要となります。
注)リジュセア®ミニ点眼液0.025%による治療は自由診療です。
なお、副作用等で治療を中止した場合でも、一旦処方した点眼薬については原則、返品・返金に応じることはできない旨、あらかじめご了承ください。
●注意事項
・現在の近視を進みにくくすることを目的とするものであり、近視を治し裸眼視力を回復させる治療ではありません。
・この治療は「自由診療」のため、保険診療と同日に行うことができません。
・点眼によるアレルギーなどの有害事象への治療なども自由診療扱いとなります。

Q:リジュセアの治療は保険適応になりますか?
保険適応にはなりません。
リジュセア処方目的での検査・薬剤処方などの一連の診療行為は全て自由診療(自己負担)となります。
Q:点眼をすると近視は治りますか?
残念ながら近視を治すことはできません。
近視の進行を抑制するものであり、近視の進行が完全に止まるわけでもありません。また、近視進行の軽減には個人差があります。
Q:点眼中に注意することはありますか?
就寝前に点眼しても、翌日までまぶしく見えることがあります。見えにくさを感じる時は、落下の恐れがある遊具、自転車などは使用しないようにしてください。また、必要に応じてサングラスをかけるなど、太陽光や強い光を直接見ないようにしてください。
Q:どれくらい続けるのですか?
医師の指示なしに点眼を止めないでください。点眼を中止すると近視が急に進むリバウンドが生じる可能性があります。なお、治療は10代後半まで継続することが推奨されています。
Q:副作用はありますか?
羞明(まぶしく感じる)、霧視(霞んで見える)などの報告があります。これらの症状、その他にも何らかの異常が現れた場合には、直ちに医師にご相談ください。当院では初回は1箱のみ処方して副作用の確認をしています。
Q:効果がない方もいますか?
残念ながら効果が出にくい場合もあることが報告されています。
Q:点眼を忘れてしまった場合はどうすればいいですか?
夜に点眼を忘れてしまった場合は、次の日の夜に点眼をしてください。日中に点眼すると、散瞳による影響が出てしまうため避けた方が良いです。
Q:全身への影響はありますか?
現在のところ報告されておりません。
Q:メガネやコンタクトレンズとの併用は可能ですか?
可能です。コンタクトレンズを外した後に点眼してください。